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PortoFolio@STUDIO ZEST | つくばの建築設計事務所

つくばの建築家のポートフォリオ展示室

2013年を振り返る 

みなさまにとって、2012年はどんな一年だったでしょうか。そして、2013年にはどんな抱負をお持ちですか。

2012
私はと言えば、"風を感じる家"創りに終始した一年となりました。また一方では、日本の古い民家に感じる空間の豊かな柔軟性には懐の深さを見直す必要性を学び、巨匠と呼ばれた建築家たちの残された住宅からは、継承することの意義を考えさせられました。新年早々に出版予定の雑誌に掲載の予定もあり、それらの刺激や学びを今後の建築創りに反映させ、よりよい建築創りに精進してしていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

新年がみなさまにとって素敵な一年になりますようお祈り申し上げます。


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ドアのデザイン|Casa di Brezza 

間もなく完成予定の”風を感じる家”の玄関ドアのデザインについてお話します。
(下の図面には一部実際と異なる部分が含まれますのでご留意ください。)
door_Casa di Brezza
このクライアントはとても優しい親孝行なイメージをもつ人柄で、家族の幸せを第一に考える人でした。玄関ドアのデザインも象徴的で、重厚な扉を希望され文字通り家族を守ってくれるイメージを持っていました。

それに対して私は、外部が鉄板で黒染め(黒錆)加工、内部は木製でべんがら塗装を提案したのでした。鉄の黒錆は表面に皮膜をつくり赤錆から保護してくれます。(黒錆皮膜の保持にはさらに工夫が必要)そして、赤のべんがらには魔除けの意味があり、これも鉄が成分となりますから、重厚な鉄の玄関扉と言えるというのが私のデザインでした。また、赤錆と黒錆はちょっと組成が違うだけで性質がまるで違うというところが面白さでもありました。

しかし、その作業を任せられる業者がなかなか見つからないという事態に陥りました。べんがら塗装は熟練を要し、各職人が独自の扱い方をもつというものです。現場の職人さんは未経験とのことと他に見つけられなかったことで、経験の豊富な職人でなければ無理と判断し、早期に残念ながら断念しました。一方で黒染め(黒錆)加工も1.2m×2.4mのドアを染め上げる訳ですから、容易ではありません。なかなか相談者も見つからずに眠れない日が続きましたが、ある自動車の塗装に携わる業者さんが相談にのってくれたのを機に加工業者に辿り着くことができました。途中、弱気になった私に「今、諦めるべきではない。」と言ってくれたのはクライアントでした。”一難去ってまた一難”の状況を脱し、明日設置される予定です。


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昭和の名作建築を感じる 

10月21日まで、展覧会「昭和の名作住宅に暮らす」が行われています。昭和の時代、日本を代表する建築家3人による住宅3邸が、各15枚程の写真や図面、ドローイング、模型によって紹介される展覧会で、私も先日、これに行ってきました。建築家は吉田五十八、吉村順三、前川國男の3人で各1邸ずつの住宅が玉川田園調布のギャラリーで一度に鑑賞できるという貴重な機会です。

展覧会「昭和の名作住宅に暮らす」

私は、展示されている資料をひとつずつ拝見していく中で、まず図面がスッキリと描かれていることに気づかされました。空間構成や階層の様子は模型が表していて、理解の所要時間を短くしてくれるし、ドローイングには建築家の視点があり、想像ではありますが、その意識をより感じることができました。また、その空間を捉える写真家の視点も加わりますから、内容豊富な展覧会でした。

後日、この中の2人が所属した建築事務所の開設者アントニン・レーモンドの建築を見てみたくなり、日光へと向かいました。旧イタリア大使館日光別荘です。建築を理解する最もいい方法は、やはり空間体験です。イタリア大使になったり、アントニン・レーモンドになったりしながら、イスに腰掛け中禅寺湖を眺めてました。

旧イタリア大使館日光別荘
旧イタリア大使館日光別荘、本邸(photo by Shin'ichi Matsuzaki)


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建築家の仕事|Image 

これはMr.Childrenの「GIFT」ですが、ここで歌っている言葉に私が考える"建築家の仕事"のイメージが重なって聴こえてきます。優れたリテラシーを強く感じるこの作品をお借りして、メッセージを送りたいと思います。

”いちばんきれいな色って何だろう? いちばん光ってるものって何だろう?”

このような問いに対して、白か黒で答えるのではなく、その間に広がる無限の色の中から、いちばん似合う色を探して届けるのが、私の”建築家の仕事”のイメージです。届けるものが最高のGIFTになるように、立ちはだかった壁の前で迷い、その人自身がデザインされることを目指すのです。ホントの自分をカタチにするのが、私の”建築家の仕事”のイメージなのです。




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"風を感じる家"鉄骨階段の設置 

前回紹介したのは試作品ですが、鉄骨階段と手摺の成果品が現場に設置されました。

Casa di Brezza

仕上はまだ先になりますが、何度も昇降を繰り返して具合を確かめました。結果は試作品のとおり、問題はありませんでした。最後まで細部を調整していた甲斐あって満足しています。階段の上り口からは勝手口までが見通せて、真っすぐに風も視覚も通り抜ける、イメージどおりに仕上ってます。引き続き続報をお楽しみにしてください。


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